森林と鳥

　鳥にとって良い環境とは、主に次の３点を備えている森でしょうか？

　（１）食物となる昆虫や木の実が豊富である。
　（２）営巣場所、ねぐらが十分確保できる。
　（３）狩猟や工事など人害がない。

　私のイメージではブナの森には鳥が多いのですが、それはオオルリやキビタキといった色鮮やかな夏鳥たちの印象が強いからかも知れません。シイ・カシの森には殆ど入ったことがないから、よく分からないしね。

鳥の種類・数が多い	ブナ林
まあまあ普通にいる	雑木林
少ない	スギ・ヒノキの植林地
よく分からない	常緑広葉樹

　府内の植物相は、生態学的には落葉広葉樹林帯（夏緑樹林帯）から常緑広葉樹林帯（照葉樹林帯）に属しており、その移行帯は標高500mから600mの地域に見られます。
　原植生としては、冷温帯ではブナ類であり、暖温帯ではシイ・カシ類ですが、このような原生的な自然の様相を残している森林は、海岸や島しょ又は河川の源流域や山稜部に、また社寺林として局地的に残存しているに過ぎず、全体としては少なくなっています。
　府内の植生を区分別に見ると、府面積にしめる割合は、ヤブツバキクラス域代償植生（コナラ林、アカマツ林等）がもっとも多く55.1％を占め、続いて植林地・耕作地植生の32.6％、ブナクラス域代償植生（ミズナラ林、シデ林等）の2.1％となっています。しかし、自然植生は少なく、ブナクラス域自然植生（ブナ林等）の1.2％、ヤブツバキクラス域自然植生（シイ林・カシ林等）の0.6％がわずかに残るのみとなっています。

　府内の植生を人為の影響度合いに応じて分類した自然度区分によってみると、自然林、二次林、植林地を合わせた「森林」は77.7％を占め、府内の広範な地域に分布しています。
　この構成比の増減を見ると、森林全体では2.1％減少しており、自然林、二次林を合わせて6.5％減少、植林地は4.3％増加しており、自然林、二次林の減少が顕著です。